傷だらけのBlue Swan(CROWN POP)⑤

CROWN POP

大人の趣味として、スタプラDDが超おすすめ!各グループ紹介(CROWN POP)編

 この記事は第五回になります。第一回記事はコチラ、第二回記事はコチラ、第三回記事はコチラ、第四回記事はコチラになります。

左から、雪月心愛(ゆづきみいあ)ちゃん、田中咲帆(たなかさほ)ちゃん、藤田愛理(ふじたあいり)ちゃん、里奈(りな)ちゃん、三田美吹(みたいぶき)ちゃん

「クラポ(CROWN POP)で始まり、クラポで終わる」第二回のスタプラアイドルフェスティバル(以下、スタプラフェスもしくはフェス)のシンデレラ決定戦・歌唱順が、奇しくも第一回と同様にそう決まりました。

第一回と同じく「クラポで始まり」を引き当て驚く美玲ちゃん。

 歌唱順決定のくじ引きの際、くじ引きを行ったももクロの高城れにちゃんと私立恵比寿中学(以下、エビ中)の星名美怜ちゃんは、「自分だったら、1番がいい!絶対印象に残る」と言って、1番に田中咲帆ちゃんを引き当てました。そして大トリの40番に里奈ちゃん。初代シンデレラの三田美吹ちゃんも大トリだったことを考えると、田中咲帆ちゃんも里奈ちゃんも大いに力が入ったと思います。そして、そういう運があるグループだということは、藤田愛理ちゃんや雪月心愛ちゃんの心も掻き立てたと思います。

大トリの40番に里菜ちゃん。

 「くじの順番くらいで、グループ全体が?」という意見もあるでしょう。しかし、この順番を見たとき、私は「またクラポに流れがきてるのか?」と、思いました。それはファンによる贔屓目だろという声もあるかもしれません。しかし、このときの私はファン目線ではなく、むしろ別のグループを推していて、そちらにチャンスをお願いします!という心境でそう思っていたのでした。また、他のグループを推してるからこその視点で、「まあ山本花織ちゃんが急に辞めたり」と大変だっただろうし、神様はそういうの見てるのかな?なんて思ったのも覚えています。

 しかし、クラポはそんな神様に翻弄されます。新型コロナの猛威により、またも緊急事態宣言発出。第二回スタプラフェスは10月末に延期。その開催までに他の参加グループの脱退や解散があったためシンデレラ決定戦の歌唱順は一から選び直しとなりました。

 たとえ歌唱順が何番になろうと、もともとの順番でもそこに選ばれていた人がいたわけで、何ら気にするようなことではないはずです。しかし、やはり1番や大トリなどの目立つパートから外れたときにモチベーションを保つのは容易ではないし、「クラポで始まり、クラポで終わる」のようなグループに流れをもたらす運が、尽きた様な気になっても仕方ないと思います。

 更にその延期期間に、同じくシンデレラを争い合う他のスタプラアイドルグループのいくつかに大きな動きがありました。ばってん少女隊の『Oisa』という楽曲が、有線放送でスマッシュヒット。超ときめき♡宣伝部の『すきっ!』がTikTokで大バズリ。と、世間的認知度が急に上がっていったのです。

 初代シンデレラでの飛躍をグループとしてあまり感じることが出来ないままに、横並びだったはずの他グループが売れていくのは、「結成して何年経ってても売れる可能性がある」というポジティブな感情だけでは処理しきれなかったのではないかと思います。

 また、延期期間内の3月に週4日放送だったミュ~コミプラスが終了し、三田美吹ちゃんのラジオレギュラーも消失しました。

 まだ、運命はクラポを翻弄し続けます。10月のスタプラフェス開催直前に、雪月心愛ちゃんが体調不良により芸能活動休止。第二回スタプラフェスでは、コロナ禍中に全員卒業しグループが消滅していた「たこやきレインボー」が一日限りの復活。アメフラっシ(現表記:AMEFURASSHI)とCROWN POPを従えてパフォーマンスすることが決定しており、スタプラアイドルを好きになった最初が「たこやきレインボー」だと語っていた雪月心愛ちゃんがそれを心待ちにしてなかったわけはありません。

 にも関わらずの欠場。芸能活動休止。非常に大変だったことが伺われます。

 様々なことが起こり、モチベーションが下がったとしても仕方無いことだと思います。

 でも、当然そんな事はありません。第二回スタプラアイドルフェスがコロナ禍での開催だったこともあって、会場に入れる観客数に制限があったため、オンラインでの配信も同時に行われ、そのオンライン配信をより効果的にするためにと、第二回スタプラアイドルフェス開催前に8日間かけて1人につき25分間のアピールをshowroomで配信するという試みがなされたのですが、その5日目に登場した田中咲帆ちゃんがそれまで練習してきたギターの弾き語りで、第一回スタプラフェスで三田美吹ちゃんがソロ歌唱した「手のひらに青空」を歌ったのです。

 きっと、シンデレラになるために何が出来るか考えて特訓したのでしょう。今見返すと、当時覚えた感想ほど上手ではありませんでしたが、「歌唱順が変わったって、運は自分で引き寄せれば良い」という強い気持ちが感動を呼び起こしたのだと思います。そして私も、この時から本気でクラポのことが気になりだしたのだと思います。

 当然、里菜ちゃんも藤田愛理ちゃんも同じ気持ちだったろうと思います。(三田美吹ちゃんは初代シンデレラなので、シンデレラ決定戦は除外。雪月心愛ちゃんは活動休止中。)フェス当日の10秒自己紹介で、「苦手なものが少なくわりかしなんでも人並みに出来る」と言っていた里菜ちゃんが珍しく辿々しい感じになってしまったのは、それだけプレッシャーを感じていたのだと思います。

重圧を感じさせない表情の里菜ちゃん

 そしてフェス当日、シンデレラ決定戦。私は、その時一番応援していたグループではなく、クラポに投票していました。それだけ気持ちが伝わってきたのです。 

気迫の田中咲帆ちゃん
笑顔が眩しい藤田愛理ちゃん

 第二回スタプラフェスが終わった後の感想配信で、田中咲帆ちゃんの歌の上手さが褒められたりといった健闘はあったものの、クラポにとっては残念ながら、第二回スタプラアイドルフェスは、“いぎなり東北産”の橘花怜ちゃんを二代目シンデレラに選んで終了しました。

 優しい世界で優雅に飛んでいた青い鳥は、スタプラアイドル妹分の代表として世間に知られるよう売れるよう突風で煽られました。その結果、羽の一部がもがれ、たくさん傷つきました。やがて、その風は弱まり吹いてるのかどうか、それでもクラポはその弱い風にも翻弄され、どちらへ向かってるのかもわからないまま飛び続けていましたが、新しい2代目シンデレラが選ばれたことで風は完全に止まりました。

 これで平穏が戻った。それでいいのでしょうか?

 そんなはずはありません。

 突風で煽られ傷つきもがきとCROWN POPにとって、初代シンデレラは厄介な代物だったのでしょうか。

 そんなことはありません。もしこれがなければコロナ禍で解散していたなんてことだってありえたと思います。現にたくさんのアイドルグループがコロナ禍に活動を終了していきました。

 2023年に行われた第三回スタプラアイドルフェスティバルのプロモーションとして期間限定で行われていた二代目シンデレラ橘花怜ちゃんのラジオ『スタプラアイドルラジオ』にゲストで三田美吹ちゃんが招かれ、こう話していました。

「今でも、シンデレラ決定のときの写真やビデオを見返してます。」

 初代シンデレラを掴み取った自信や誇りが伝わってきます。そして、その思いは第二回スタプラアイドルフェスのソロ歌唱で存分に感じられます。

 

風は止み傷だらけながらも、2022年クラポは自分たちで羽ばたき始めます。

次回(クラポ紹介編最終回)に続く。

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